たろうの音楽日記

日々の音楽活動に関する覚え書きです。

3月25日~電気グルーヴという名の桃源郷(シャングリラ)~

電気グル―ヴのメンバーが,
麻薬摂取の罪で逮捕されて、
奇妙な気持ちになっている。

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自分は、
結構な電気グルーヴのファンでありながら、
今までそのことを、
あまり人と話したことがなかった。

理由は、
単に周囲に興味がある人がいなかったからだ。

青春時代を送った、
90年代~00年代に、
自分は、
いわゆる、
サブカルチャー的な、
邦楽をほとんどを聴くことができなかった。
別に、
斜に構えていたというわけでなく、
ただただ、聴けなかったのだ。
むしろ、
人と音楽の話はしたかったので、
イロイロ勧めてもらったり、
探したりして聴いた。
フリッパーズ・ギターフィッシュマンズゆらゆら帝国ボアダムススチャダラパー…。
だが、どれもが肌に合わなかった。
「絶対コレ好きやと思うよ!」
とまで勧められても、
ダメだった。
申し訳ない気持ちにすらなった。
何故、聴くことができなかったのか?
理由はたくさんあるだろうが、
彼らの発する音楽や言葉に、
照れを感じたのが、
大きかったのだと思う。
うまく言えないが、
サブカルチャーなんてものは、
ありとあらゆる照れからの、解放だったはずだろうに、
却ってその点がおおきな照れを、
自分に感じさせてしまったというか。
(今ではそんなことはない)

そんな中、
電気グルーヴだけは、
唯一聴くことができた。
彼らの言葉はナンセンスで鋭く、
意味はなく、どうにもならず、
閃きに満ちており、
歌詞における痛みを伴わない暴力性は、
(気持ちが悪いのは誰だ!)
人生の緊張感から自分を解放させた。
ドイツの音楽を真似ていたのは、
彼らだけだったろうし、
サウンド面でも、彼らは唯一無二だった。
聴いて安心できる、存在だったのだ。

彼らの作品の中で、
一番好きなのは
「Nothing's Gonna Change」で、
https://www.youtube.com/watch?v=KeN_VkU3Sn8
これこそ、
彼らの作るどうにもならない詞の中でも、
最もどうにもならないものだった。

「my heart is like a satellite of yours, round round and around you(衛星みたいな私のハート、あなたの周りをぐるぐるまわる)」

だから、何だというのだ。
この曲が美しいメロディと、
機械音でオレの団地のベッドルームを支配するのだ。

どこにも行けない。

それはまさに桃源郷だった、安全圏だった、ユートピアだった。
彼らの唯一のヒット曲
「シャングリラ」のように。
電気グル―ヴは、
だれにも邪魔されることにない精神性であり、
彼らが著作で自らをそう批評したように、
神であり、
無敵だったのだ。



ある意味、
憲法9条以上に平和の象徴だった。
いつのことだったか、
自分が、京都の街中のとあるデモに参加したとき、
(反戦だか、脱原発だか、安保関連法反対だか忘れた)
自分と同じ年齢くらいの、
家族連れのパパが、
電気グルーヴのTシャツを着て、
デモの中に紛れており、
見ず知らずの彼に向かって自分は、
「このデモには、電気グルーヴシャツしかないですよね」
と話しかけた。
彼は、
「そうでしょう!」と嬉しそうに答えてくれ、
自分は多いに納得したものだ。

平和の象徴、電気グルーヴ

なのか?
とすれば、
電気グルーヴにおける平和とは、
石野卓球砂原良徳が作る音楽ではなく、
ピエール瀧が占める部分が、
大きかった気がする。
楽器が演奏できず、音楽家でもなく、
ただそこにいるだけの平和な存在。
(彼が、初めてではないが)
何をしても許される、治外法権的な存在。
だが、そんなものは幻想だということに、
段々自分も気がついていき、
そのうち、
電気グル―ヴも、
すっかり聴かなくなり、
石野卓球のマニアックなソロ作品に、親しむだけとなっていた。

今回の逮捕劇により、
電気グルーヴという名の桃源郷(シャングリラ)は、
完全に崩れ落ちたのだ。
夢見る中年ではいられない。
治外法権などありえない。
決して、
シリアスであってはならなかった彼らが、
シリアスな表情を、世間に露呈してしまったことで、
電気グル―ヴは本当に終わりを告げ、
燃えカスのように残っいてた、
自分の精神的なよりどころとしての、
電気グル―ヴも消えうせ、
安全圏は消え去ったのだ。



麻薬に関しては、
自分は興味がなく、
あんなものは、
金持ちのガキがやるものだと思っている。
ドラッグによる精神拡張には意味がない。
マリワナをやってモノを考えたところで、
「世界を本当の意味でひとつにする、しかも現実的に。なぜなら宇宙には象徴がないから」
とか、
「新しい神は、鳥の中に存在する」
とか、
その程度の平凡なアイデアしか出てこない。
いっそ、
酒すら禁止するべきだと思っている。
ストーンズビートルズもやっている、
みんなやっている、
麻薬やってるやつのCD全部回収したら、
CD無くなる、
とか何とか、
いい大人が言ってるのが信じられない。
何処の誰が、
ドラッグをやっていようが、知らん。
日本の警察は、
ダテに取り締まりをしているわけではない。
警察の判断は正しいし、
オレに麻薬の経験があるかないかは関係がない。



話を、
電気グルーヴに戻す。
電気グル―ヴの作品は、
最近のものでなければほとんど聴いている。
「フラッシュ・パパ」
「UFO」
「ビタミン」
「ドラゴン」
「オレンジ」
「A」
「VOXXX」
「イルボン2000」
「J-pop」
「Yellow」
…「karateka」は聴いていないな。
今回の事件を受けて、
CD等、彼らの作品は回収されていると聞く。
CD屋の店員だった経験からして、
回収されてしまうのは、自然な流れだ。
理由は特に無く、
単に体裁が悪いからだろう。
妙なもので自分は、
彼らの作品が回収されることに、全く心が動かない。
まず、
彼らの主な曲は全て脳内再生できるし、
惜しさもない。
これもCD屋の店員時代の話だが、
電気グルーヴが何年かぶりかで、
新作をリリースしたとき、
自分は張り切って、
彼らの過去作品を仕入れた。
一緒に売れると思ったのだ。
ところが、
売れたのは新作のみで、
自分が名盤だと思っていた、
旧作は全く売れなかった。
貴重な店の返品枠を、
わざわざ仕入れて売れ残った旧作に、当ててしまい、
自分は,
他スタッフの冷たい目線に、
小さくなっていたものだ。
全く、世間知らずだった。
元々、
電気グルーヴは、
後世に残る作品など意図的に作っておらず、
(証拠に名盤がない)
彼らの作品は、
ハナから場当たり的で使い捨てなのだ。
(電気グルーヴに限らず、音楽作品とはそういうものだ。CDは全てが限定盤なのだ。残り続ける作品など、ビートルズのアルバムくらいだろう)
ファンとして思う。
聴きすぎて、踊りすぎて、脳内再生できて、
売れもしない、
電気グル―ヴの作品なんぞ、守る必要などない。
焼き捨ててもかまわない。
なのに、
坂本龍一とか、
今まで電気グルーヴに、何の興味も示さなかった人たちが、
彼らの作品を保護しようとしていると聞く。
自分には、ネット署名まで回ってきた。

この奇妙な逆転現象に、とまどいを覚えている。

そういえば、
「地獄へ堕ちろ電気グル―ヴ」
なんて曲もあった。
(しかも歌詞がない)
自らをとことん客観的に見る、異様なまでの知性。
これこそが、
電気グルーヴの最大の魅力だった。

電気グル―ヴの作品など、
焼き捨てられても、構わない。
ピエール瀧が、
ドラッグと縁を切り、
無事帰って来てくれたらそれで良い。
ドラッグなど有害でしかないことを、
若者に伝えて欲しい。
(大人はダメだ)
もし、自分が彼の友人なら、
単純にそう思うだろう。



【宣伝】
ウクレレの弾き語りやってます↓
https://www.youtube.com/watch?v=eiDFF9bHZ6A
自作の「♪太朗のラップ」
という曲です。
初期電気グルーヴでないけど、
ラップになってない、アコースティック・ラップです。
2コードです!
今はウクレレ弾きですが、
テクノやヒップホップ、ダンス・ミュージックが大好きなんですよね。
それで、こんな変な弾き語りをするように、なりました。
良かったら、聴いてください。

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【ライブ予定】
どうしましょう!
特に呼ばれてないので、どこかでまたストリート・ライブやります!
あ、明日3月25日は、京都拾得のオープンマイクに行きます・