たろうの音楽日記

日々の音楽活動に関する覚え書きです。

孤独の誕生日ライブ

誕生日なので、ストリートライブをしてきた。
場所は、
自分のストリートライブの故郷と言える、
京阪伏見桃山駅前は、大手筋商店街だ。

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一応は、
SNSなどで告知はしたが、
私にとっても、周囲にとっても、
SNSのサービスは、
考え方を伝えるという点で、
ほとんど無意味になっている。
本当は、こういうブログも紙にしたり、
YouTubeに上げている曲も、
CDにしなければ、ならないのだ。
やらない理由は、
金と時間がないのと、
何より、手間を恐れているからだ。




やはり、
友人、知り合いは誰も来なかった。
誰もいない、孤独の誕生日。
これほど幸福なことが、あるだろうか。
皆、空気を読んでくれたのだ。

道行く人々は、全て観客。
私のことは何ひとつ知らない、
これが、ストリートライブの醍醐味だ。

でも、私は少しも堂々としていない。
ストリートライブを始める前は、
いつも気遅れする。
果たして、
路上で歌をうたうことが、
全く平気だという人間がいるのだろうか?
恥ずかしいし、遠慮する。
当たり前の感覚だ。
悪ふざけをする度胸はなく、
コミック・ソングをうたうことが出来なくなる。



何を歌っただろう?
まず、
『戦争と選挙はやめてくれ』
選挙(京都市長選挙)は終わった!
という喜びを、歌いたかった。
最も、好きな歌かもしれない。

『利息型奨学金ブルース』
『生活のうた』
『伏見の景色』
『おはよう』
『Glory to Hong Kong』

『Glory to Hong Kong』以外は自作曲だ。
そこに拘る。

『桜を見ても』
という曲を歌っている時に、
衝撃的なことが起こる。
車椅子の女性が、
踏切内で転倒した。
自分の仕事は、介護者だ。
ウクレレを捨て救助に当たる。
先に駆け寄った4人くらいの人が、
彼女を救い出す。
私は非常ボタンを探すが、
見つからない。

幸い彼女に怪我はないようで、
大丈夫ですと言い、
何処かに去っていった。
電車は騒動が終わってから、駅に到着した。

踏切は、
車椅子利用者にとって、
恐ろしく危険な場所だ。
また別に、
警報が鳴っているにも関わらず、
遮断機を強引に括り抜ける人も、後を絶たない。
これも、恐ろしい。
定点観測のように、
踏切の前で歌っていると、
そういうことが、わかる。



当たり前だが、
歌う気勢がそがれた。
だが、しばらくしてまた歌ってみる。
『英雄』という歌をうたう。

『12年前』という歌をうたっている時に、
金曜の夜の、
良い顔色をした中年男性が、
逆さにして地べたに置いといた、
私の麦わら帽子に、
チップを投げ入れてくれた。
音のしないものも、混じっている。
彼は、
「確かに伝わったぞ!」
と、いう目をしていた。
『12年前』
これは、希望に満ちた思いを、
2つのコードで歌った歌だ。
希望のために歌う。
社会問題に立ち向かうために、歌う。
何かが伝わったのだろうか?
「ありがとう!」
と、私は彼に叫ぶ。
生きる喜びだ。

生き返った私は、なおも歌う。
もう一度、
『桜を見ても』
表現の自由
戦争と平和と芸術家(War,Peace,Artist)』
『無気力ベイビー』

もう、気遅れなどない。
思い切り歌う。
全てお気に入り、
知られざる自作曲たちだ。
自分は50曲程歌を持っている。
ストリートライブをすると、
それが恐ろしく少なく、感じる。
体感的には、
10曲程しかないように思う。
苦し紛れに、
ずいぶん前に作った
『資本主義』
という歌をうたう。
これも好きな歌だ。
好きな歌ばかりなのだ。



わずか、一時間半ばかりだろうか。
潮時を感じた私は、
深々と大手筋に一礼して、その場を去った。
たったひとりの誕生日ライブだ。
マイクもない、
アンプもない、
身軽さと頼りなさが心地よい。
いつでも、何処でも歌える。
今、余り人混みに出かける、
情勢ではないが、
もっと、ストリートライブに出たいと思った。
その確信があった。

何故だか、
今日は、
初めてのストリートライブのような気がした。
今までも演ってきたにも関わらず、
これが、第一回。
やっと44歳、これからなのだ。
手始めに、
100曲作ろう、
100回ストリートで歌おう。
それでどうなるのか、
自分にもわからない。
どうにかする気だが、
どうにもならないのかも知れない。
かまわない、歌うのだ。

【12年前】作詞作曲:たろう

あの頃の 若い私に
今の私を 教えてあげたい
自分が何に なるのかも
わからずに もがいた日々

生き方をみつけた  生き方をみつけた  生き方をみつけた
メロディが出てくる
言葉が湧きでる
生まれたのは誰?
私から生まれた

全ての 悲しみの出来ごとが
全て喜びに 変わって行く
権力に 屈しない心
愛すべき 人がここにいる
 
何かがみつかる  何かがつかめる  何かがそこにある
振り向くことはない
やるべきことがある
悪夢を見ていた
12年前 12年前 12年前…
https://www.youtube.com/watch?v=WO27EHisG4w